ジュエリー市場とインフレ

昔、いわゆるインフレは悪魔と言われてましたが、昭和44年アポロ11号が月面着陸を成功させて、「あの影はウサギさんじゃないよ」 と言われた頃から、日本はいわゆるインフレを経験しているのです。ニクソンショック、オイルシ ョック、円高ショックの連続でも、「第3の帝国日本」と呼ばれるほど成長を続けていき、ジュエリー市場も大きくなっていきました。ました。当時から、いわゆるインフレションは社会的な不平等を生むとして、悪魔と言われて ました。今、ジュリー市場においてもデフレが悪魔と言われています。

ダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段が下がるには訳がある デフレの原因は、供給過剰だから内需を高めなければならない と新聞が書きます。 そうはいっても、家計は給料カットで苦しいから「あと一つ余計」に買うことを控えて しまいます。そして、銀行を救うために税制が変わりそうで、実質増税もやむを得ない と新聞にやはり書かれています。不良債権問題と内需を高めるための家計への配慮は、 どうもつながらないどこかにおかしさが残ります。 ダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段は、需要と供給で自然に決まる と高校で習いましたよね。プラチナプラチナリングの価格は毎日変動しているのです。そのような経済学を市 場論と呼んでいましたが、現実は市場論では説明できない動きをしていました。経済学 の破綻とか、新しい経済学が必要とされたのだ と説明しています。

ダイヤモンドと宝石

ナッシュ均衡とは 需要と供給で確かにダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段は決まるけれど、一度決まったダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段を下回る「供給者」がもっ と売りたいと考えて登場すると、いっきにダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段が下がり、その後そこで安定してしまう ことを、『ナッシュ均衡』と呼びます。数学者でもあったジョンナッシュが唱えて、応 用範囲が広いということで1994年ノーベル経済学賞を受けました。 「下値保証 コジマ」と新聞全面広告でもおなじみの手法です。ダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段を下げた分、たく さん売れているのでしょうか。売れなくてもダイヤモンドやルビーに代表される宝石の値段を下げたら、どうなるんでしょう。